やはりBitcoinは壮大な社会実験
私がビットコインについて調べ始めた時に、「ビットコインは史上最大の社会実験」という発言に非常に惹かれた記憶があります。
よく「ビットコインとか暗号通貨とかって上手く行くんですか?」とか「本当に流行るんですか?」とか「5年後どうなってるんですか?」とか聞かれることがあるのですが、簡潔に言えばわかりません。もちろん上手く行くとも思ってますし、今後も色々ビジネスや情報発信などやっていくつもりですが、数年後にビットコインがどうなるかわかってる人なんていません。
インターネットの時も当時はそうだったと思うんですが(予想w)、やっぱりビットコインはまだまだ社会実験の域を出ていないと思います。実際のビジネスに支払い方法として使われたり、他にもブロックチェーンを利用した色んなプロジェクトが出てきていますが、実用にはまだまだほど遠い部分もあります。
ここ数日間のビットコインに対するスパム攻撃
この数日間、ビットコインの送金が中々承認されないことに気づいた人も多いと思います。
簡単に言えば、手数料の低いトランスアクションを大量に生成する攻撃が起きてるようで、手数料を5円とか10円くらいに設定しないと中々マイナーに送金を承認してもらえないような状態になっています。逆に言えば、手数料を通常より少しあげれば特に問題なくネットワークは稼働しているようです。
ちなみに昨日ビットコインを使える銀座の寿司屋でまとめて0.5BTCくらいの支払いをBread Walletからしたのですが、特に問題なく承認されていました。(余談ですが、Breadwalletはデフォルト手数料が1円程度とかなり低いので、今の状態だと中々承認されない危険性があります。ご注意を)
このスパム攻撃の影響かどうかはわかりませんが、Counterpartyも断続的にダウンしている状態で、カウンターお財布も使えない状態が2日ほど続きました。が、一応すでに応急処置みたいなものがされ、使用可能になっています。
この攻撃(もしくはテスト)をするのにどれくらいのコストが攻撃者にかかっているかは正確には知りませんが、こんなに簡単にネットワーク全体に影響が出てしまっているというのは問題だと思うと同時に、つまりビットコインとかブロックチェーンはまだまだ試験段階の技術であるということが改めて浮き彫りにされた気がします。
Altcoinの意義とは?
ビットコイン以外の暗号通貨を総称してAltcoin(アルトコイン)と呼んだりしますが、Altcoinの存在意義はよく議論とか批判をされたりすることがあります。詐欺や価格操作の温床になりやすいからです。実際何も技術的な積み重ね、改良などのない本当に名前を変えただけの詐欺コインもたくさん存在します。
ただし、Altcoinの最も大きな存在意義として、ビットコインに備わってない新しい技術を追加してみたり、ビットコインのエネルギー消費、スピード、ブロートの問題に対して解決策を提示したりすることです。
ビットコインは最も人気のあるコインだからこそ、関係する人が多くなりすぎて、容易にコアプロトコルに変更を加えられないのです。度々議論されているブロックサイズの話もビットコインに変更を加えることの難しさを示しています。それに比べてAltcoinはあまり注目が高くないからこそ自由に色々な技術的検証や実験が出来るわけです。
例えば、今回スパム攻撃でかなり影響を受けているビットコインネットワークですが、今中国からの買いで爆上がり中のLitecoin(ライトコイン)はスパムに対する対策が出来ているとLitecoinの生みの親Charie Leeが発言しています。また、上記の実験場としての意義や、ビットコインが仮に潰れてしまった時の別の選択肢ということで、Altcoin(もしくはAltchain)はこれからも生き残ると主張しています。
私も概ねCharlieの意見が正しいと思っていて、今後もどんなにビットコインが一般的になってもAltcoinは存在し続けると思っています。また、Sidechain(サイドチェイン)という新しい技術が確立されれば、ビットコインとその他のコインの行き来が簡単になるため、通常はビットコインとして保有し、特定の付加機能(匿名送金、高速送金、価格安定通貨など)を利用したい時だけサイドチェインを通して他のコインを使用するような日も来るのかもしれません。
機会があれば、サイドチェーンについてはもう少し後日解説したいと思っていますが、サイドチェーンはAltcoinの意義をさらに強め、ゆくゆくはビットコインの改良につながるのではないかと期待しています。
Counterpartyを使った実験
少し話はずれますが、Counterpartyのトークンを利用した実験に興味を持ってくれる人が最近増えていて非常に嬉しいです!
自分が結構前からやっているCNPCOINもそうですが、数日前からブロガーのしゅうまいさんがSHUMAIコインをCounterpartyで作り、実験的に読者に配り始めました。まだSHUMAIを何に使えるかわかりませんが、すでに20人以上の人が実験に参加しているようです。CNPCOINは現在30人ほどの人に参加してもらってますが、このままではすぐに抜かれそうです笑
↓SHUMAIの保有者一覧
http://blockscan.com/assetInfo/SHUMAI
他にも毎週木曜日に行われている東京ビットコインミートアップの参加者に、スタンプの代わりのような形でTBMCというトークンを配ったりという実験もしたりしています。
Counterparty自体がまだまだ未成熟なプラットフォームで、問題も多いですが今後もクリエイティブな実験をして自分のコインでコミュニティーを作ったり、混雑解消をしたり、色んな問題が解決できないか実験して欲しいなーと個人的に思ってます。新しいコインを作るのは大して難しくはないですし、100円程度しかかからないので興味がある人は是非コメント残してください。
まとめ
ビットコインは壮大な社会実験です。何が起こるかわからないですし、まだまだ改良するべき点も多いです。その意味でAltcoinみたいなものには技術的な実験場という意義もあると思います。
ただし私個人の考えですが、実験だからこそ好奇心を持って楽しいと思えるし、どうなるかわからないのも自分にとっては不安ではなくワクワクにしか過ぎません。分散型の誰にも管理されない通貨という国の独占を覆すような新たな選択肢が与えられた時に、どのようなことが起こるのか?銀行のような信頼や権威により成り立っていた中間業者の存在が不必要になった時、社会はもっと効率化するのか?政府や国家の位置づけが変わることがあるのか?
答えはまだわかりませんが、この実験に参加してそれを自分の目で見ることが出来ると考えると楽しくないでしょうか?
国内でも規制の話などが出てきていますが、どういう形になるにせよこの実験の足枷みたいなものにならなければいいなと個人的には願っています。
それでは。
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このブログではトークンを使った実験として、寄付+トークンという切り口で実験をしています。この記事が役にたった場合は、カウンターお財布などのCounterparty対応のWalletからビットコインで寄付してください。詳細についてはこちらの記事からどうぞ。このブログの成功を読者と分け合うwin-winの関係を築けるか、という実験です。
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