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ビットコインダンジョン

Bitcoin (ビットコイン)やブロックチェーンを技術に詳しくない人たちのために、面白おかしく、そして真面目に語ります。独自暗号通貨を使った、日本初の読者参加報酬型ブログ。

ブロックサイズに関するディベート Gavin Andresen vs Peter Todd

比較 マイニング 価格

先日Let's talk Bitcoinで、ブロックサイズの拡張に関するGavinとPeterのディベートがあったので(英語)内容を簡単にまとめて自分の意見を述べてみます。

 

Gavin Andresenはご存知の通り、ビットコイン開発のチーフサイエンティストで、Peterはコアデベロッパーの一人です。Gavinはブロックサイズを現状の1MBから20MBへ引き上げることを提唱していますが、Peterはブロックサイズの変更に反対/懐疑的です。

 

背景

・現状の1MBブロックサイズでは、7トランスアクション/秒(604,800トランスアクション/日)の限界があり、ビットコインの利用者が増え、ブロックチェーン上での取引数が増えた時にに対応できない可能性がある

 

・ブロックサイズが増えると、処理できる取引数が増える反面ブロックチェーンに記録される情報が増え、ブロックチェーンが何100GBレベルの大きさになり、フルノード、マイナーへより多くのリソースがが求められることになる。結果として、マイニングの寡占化、産業化がさらに進行する可能性がある。

 

・スケーラビリティの最も現実的な解決方法がブロックサイズを引き上げることであるとGavinが中心になって推進しているが、賛否両論ありコミュニティー内でも意見が大きく割れている。

 

ブロックサイズ変更をするべき理由(Gavin)

・もともとブロックサイズの制限はなく、現状の1MBリミットは当時の問題を解決するために暫定的に設けられたリミットに過ぎない。(引き上げは当初から想定されていた)

 

・1年程度で現状のブロックサイズ(1MB)の限界に到達する可能性がある。(送金の承認に数日くらいかかる状況になる危険性)

 

・ネットワークの限界が来る充分前のタイミングで、マイナーたちからの同意とアップグレードを実施する必要がある。変更には時間がかかる。(だから出来るだけ早く変更するべき)

 

・1MBのブロックサイズの限界に到達してしまっても、必ずしもビットコインが崩壊するわけではないかもしれないが、Confirmationの遅延、手数料の増加などによりビットコインから他のコインにユーザーが流入し、ビットコインが事実上崩壊する可能性がある。

 

・Lightning Network、Sidechainなどは素晴らしい試みだと思うが、ブロックサイズの変更はどちらかを選ぶというよりは、新しいイノベーションと両立して進めていけばいいと思う。

 

・20MBは、ある程度高速なインターネット接続を持っている人を想定して計算した数値。確かに今よりフルノードに求められるリソースは増えるが、そこまで大きな障壁ではないと考えている。

 

・ブロックサイズを引き上げることでマイニングをする上で必要なリソース(ハードディスク、バンド幅など)が増え、マイニングの寡占化が進行する可能性は確かにあるが、技術の進歩と共に一般のパソコンの容量や機能が向上し、普通のパソコンでマイニングが出来るような日が来ても驚きはしない。(技術の進歩に楽観的)

 

※なお、スケーラビリティに関する日本語の記事としてBTCNさんのこちらの記事も参考にしてください。

 

ブロックサイズを変更しない理由(Peter Todd)

・20MBのブロックサイズの引き上げは、マイニングの寡占化をさらに進行し、分散型ネットワークというビットコインのモデルを形骸化してしまう可能性がある。

 

・分散型の改ざん不能台帳というビットコインの最も有用な特質を崩してしまうリスクのコストは高い。通貨としての応用以外にもブロックチェーンは使われていて、改ざん不能という特徴はそれらのアプリケーションにとって必須。必ずしも支払い、決済手段としてのブロックチェーンを優先すればいいわけではない。

 

・ブロックサイズの限界に市場が反応し、ChangetipのようなオフブロックチェーントランスアクションやLightning Networkなどの新しい仕組みが考案され、結果として現状のブロックサイズ制限での解決が実現されるはずだ。

 

・マイニングが中央集権化すると、規制や政府からの圧力などにビットコインネットワークが影響されやすくなる。そのためにもマイニングは今以上に寡占化するのは危険で、スケーラビリティの問題もブロックチェーンの外で解決されるべきである。

 

・需要に対応してブロックサイズの引き上げをするのはそもそも根本的な解決なのか。20MBの次は40MBなどなし崩し的にブロックサイズを引き上げていく状況が生まれれば、ビットコインネットワークは結局VISAネットワークなどと全く同質のものになってしまう。ブロックサイズの引き上げは、他の選択肢が全て潰えた時の最後の砦であるべき。

 

・ビットコインネットワークが広がれば広がるほど利害関係が生まれ、コンセンサスをとるのは難しくなる。そもそも現状コンセンサスがとれていない状態であり、今ブロックサイズを引き上げてもネットワーク参加者全員の協力が得られず、複数のバージョンのビットコインが生まれる危険性がある。それはリスクが高すぎる。

 

私見

ブロックサイズの問題は前から知ってはいましたが、あまり深く考えてはいませんでした。ただし、このポッドキャストはこのトピックについて考える上で非常に参考になり、私にもいいきっかけとなりました。

 

結論から言うと、私はブロックサイズ引き上げにどちらかというと反対派に属すると思います。

 

理由は上記の項目を参考にしてもらえればいいですが、主な反対理由として、ブロックサイズがまだ限界に来ていないのにそれを引き上げようとしても、どうせネットワークのコンセンサス(大部分の同意)が得られないと思うからです。

 

最悪のケース新しいバージョンと古いバージョンのビットコインネットワークに分かれてしまい、それが開発者、事業者、利用者目線から言っても一番最悪です。今ブロックサイズの引き上げを強行するとその危険性が少なからずあると感じました。(色んな人(開発者、マイナー、取引所など)の意見を総合しても)

 

なのでとりあえずはLightning Networkなりオフチェインでの解決策を模索し、限界がもっと近づいてきたらその時に初めてブロックサイズを引き上げればいいのでは。そのころになるとさすがにブロックサイズ引き上げないとまずい、というコミュニティーのコンセンサスも自然と出来ていると思いますし。

 

なのでブロックサイズ引き上げに反対というよりは、今やるのはまだ早いし、ブロックサイズ引き上げる前に別の解決策がみつかるのでは?という見方が正しいのかもしれません。ブロックサイズの引き上げは麻薬みたいなもので、一度してしまうといくらでもやろうと思えばできると思いますが、Peterの指摘の通り根本的な解決にはなってない気がします。

 

この議論については意見が分かれると思います。もし絶対に反対だ、もしくは賛成だという意見があればコメントください。(もしくは意味がわからない、でもいいですがw)

 

それでは。

 

※※※

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