ビットコインダンジョン2.0

Bitcoin (ビットコイン)やブロックチェーンを技術に詳しくない人たちのために、面白おかしく、そして真面目に語ります since 2014

2019年暗号通貨業界のトレンド予想

昨日ビットコイナー反省会で年始の予想特別放送をしました。結構想定した以上にリアルタイムでコメントや質問も来て、かなり真面目に回答しているものも多かったです。詳しくは動画で見て欲しいですが、その中で重要なものに関しては一部ビットコインダンジョンの方で記事にもしておいて予想しておきます。いつも通り年末に答え合わせしましょう。ちなみにこういう予想は当然当たらないことの方が多いですが、年始の時点でどういう風に考えていたか、どういう根拠だったか、というのを残しておくのは非常に重要だと思います。

 

ちなみに他のリサーチャー含むより詳細な予想や論点に関してはビットコイン研究所の方でレポートにして来週公開予定なので、是非そちらも確認してください。

 

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Liquidによる取引所送金は盛り上がるか?

 

BlockstreamのサイドチェーンソリューションLiquidに関してはこちらの記事でトークンプラットフォームとしてのLiquidについて詳しく考察しました。

 

今年はLiquidの利用がどこまで進むと予想されるかですが、個人的には取引所内で一部のユーザーがヘビーに利用しかなり便利になる。Liquidを採用する取引所も拡大する。ただし、取引所外でのトークンプラットフォームとしての応用、決済手段としての流通などは今年はまだ限定的だと思います。大部分のユーザーは取引所から資金を引き出さないですし、ビットコインそのものじゃなくLiquidで引き出して保存するのにもある程度の教育と、関連ツール(ウォレットなど)の改善などが必要です。ただしLiquidの匿名性の高い送金はかなり便利なので、一部のヘビーユーザーはたくさん使う、というのがLiquidに関する今年の現実的な目標値だと考えています。

 

日本のホワイトリストに新しいコインは載るか?

 

これは載ると思っています。というより常に新しいコインが出てきて、力関係もすぐに変わるこの業界においてこの許可制の「ホワイトリスト」制度自体に問題があると思っているのですが、今年は少なくともいくつか新しいコインが追加されると思いますし、それがないと日本の取引所、市場の世界での存在感はさらに薄くなっていくと思います。

 

2019年末のマーケットキャップtop10はどのようなコインになると予想されますか?

 

順不同ですが、

Bitcoin, Ethereum, XRP, Bitcoin Cash(ABC), EOS, Tether, Litecoin, Binance Coin, Stablecoin(どれか新しく一つ)、Monero、ですかね~。予想案外難しいです。後はDfinityとかその辺が結構来るかもしれないですが、Top10に入るかどうかは微妙ですね。

 

セカンドレイヤーは今年は来るか?

 

かなりざっくりした質問ですが、セカンドレイヤー(Lightning,Plasmaなど)は今年来るか、という質問は結構もらいます。逆に言えば去年は想定したよりセカンドレイヤーあまり来なかったよね、という認識だと思うのですが、実際は開発コミュニティーなどは大きく盛り上がっており、開発アクティビティもかなり活発でした。それが今年ユーザー層まで降りてくるか、という質問だと思いますが、Lightningに関して言えば取引所での一部扱いや、ユーザーが使えるミニマルなプロダクトなどは今年中に起こると思っています。まだ今年いっぱいでは広く使われるところまでは多分行かないですが、急速に広がる土台が出来てユーザーも付き始める感じでしょうか。

 

Plasmaなどはまだ実装や実利用まではまだまだ時間がかかる印象で、今年も開発やリサーチは進むと思いますが、実際に意味のある形で機能するのにはまだ時間かかるでしょう。

 

Ethereumは今年無事PoS移行するか?

もう何年も噂されてまだ実行されていないEthereumのPoS移行。かなり勘による部分が多いですが、今年は新型ブロックチェーンとの競争などの要因もあるので、ついに実現すると思います。

 

その上で最初の方は上手くいった感じに見受けられ、市場でも好感されるのではないかと思いますが、個人的な中長期の見立ては必ずしもポジティブでもありません。が、それはおそらく19年以降の議論、問題になるかと思います。

 

ETH vs EOS

最近聞かれることの一つに、EOSはEthereumと比較してどうですか、というタイプの質問。今年は力関係ではEOSはアプリケーション数が増えたりなどして、相対的な力関係ではEOSが少し押してくる形になると思います。同時により長期で見ればEthereumとEOSでは特性とターゲットにすべきユースケースが違うので、今年後半にかけて単純比較からすみわけ云々という議論も増えるでしょう。EOSに関しては広がると同時に課題面も色々露呈されると思います。ガバナンスやBlock Producers投票に関する批判や形骸化、ノード維持費増加によるBPの離脱、などです。

 

 

今年もハッキングはあるか?

規模、国内かどうかは知りませんが、あります。今の時点ですでに HitBTCやばそう、という噂もあったりしますね。

 

今年ブロック男は結果を出すか?

出します。頑張りましょう笑

 

 

というわけで、他にもビットコイナー反省会の動画の方ではもう少しざっくばらんに色んな質問に回答しています。またもう少し細かい考察や根拠などは他のメンバーの意見も含めてビットコイン研究所の方で書いて公開するので、そちらを是非見てみてください。