ビットコインダンジョン2.0

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ビットコインをメインストリームに?DAppsとは何か。

DAppsという単語を見たり聞いたりしたことはありますか?

Decentralized Appsの略で、分散型のサービスやアプリのことを指します。それだけでは説明にはなっていないので、今回はcoindeskが上手くDappについてまとめてくれた記事を参考に、Dappとは何か、どんなサービスがあるのか、今後の展望は、などについて考えてみます。

 


Decentralised Apps Promise New Way of Doing Business Online

 

Web2.0との違いは

Web2.0はFacebookやGoogleに代表されるような、いわゆるただで使えるサービスです。

ただし、タダより高いものはないと言われるように、もちろんそれらのサービスも本当に完全無料で善意でサービスを提供しているわけではありません。

登録されている個人情報などを企業に売ることで、利益を出しているわけです。ユーザー一人ひとりが、FacebookやGoogle売り上げに貢献してくれるいいお客様なのです。

 

ではそのようなWeb2.0とDappsとはどのように違うのでしょうか

 

Dappsの定義とは

 BitAngelsのDavid Johnstonによれば、Dappsとは、「標準化されたアルゴリズムに従って、独自のToken(コイン)を発行するオープンソースのアプリやサービス」だということです。また、アプリへの貢献はコインにより支払われ、そのアプリ内のサービスを享受するには、作成された通貨が必要であり、プロトコルのルールの変更にはコイン保持者のコンセンサスが必要である、ということも特徴にあげています。

 

また、SwarmのJoel DietzはDappsに関して、「市場が適正な価値(価格)を決めるソフトウェアはものすごいポテンシャルを秘めていて、収益性とコミュニティー関与(collective effort)のいいところを兼ね備えたモデルになる」と発言しています。

 

Dappsとは、Web2.0のようにネットワークユーザーの情報などを一方的に搾取するのではなく、ユーザーと一緒に作っていく、ユーザーと一緒に収益を出すモデル、というようなイメージです。

 

 

どんなDappsがあるのか

具体的に現在どのようなDappsがあるのか、さーっと紹介します。それぞれについてもう少し詳しい記事を後で書こうと思っているので、とりあえずこんなものがある、くらいの説明です。

 

Storj

 


Storj - The Future of Cloud Storage

 

Storjは分散型Dropboxと言えるものです。

今までDropboxなどの中央のサーバーに保存していたデータを、P2Pで分割しBlockchain上で保存することで、自分のデータへのアクセスは自分のみが持っている状態で、自分のデータを安全にバックアップできる仕組みです。

 

それぞれのユーザーは自分のコンピューターのハートドライブの空き容量を提供することで(たくさんありますよね?)、ネットワークに貢献することができます。また、Storjのサービスを使用するには、独自のコインを使用する必要があり、使用者の数が増えれば増えるほど、独自コインの価値が上がる仕組みになっています。

 

 

La'zooz

lazooz.org » Back the Project – get Zooz

 

La'zoozは分散型Uberと言われています。

UberのようなRidesharingを分散型にしようという試みです。

 

参加者は、移動距離に応じてZoozという独自通貨を手に入れることができます。ライドを提供すればするほど、Zoozを受け取り、自分が他の人の車に乗せてもらうのにもこのZoozが必要です。

このような仕組みをとることで、仲介者が入らなくとも、P2PのやりとりでRidesharingを成り立たせようとしています。

 

Gems


Gems - The First Social Currency Network

 

Gemsは分散型メッセージアプリです。

海外ではWhat's appなどが人気ですが、lineの分散型、みたいなとらえ方でもいいと思います。

 

友達を紹介したり、広告を見ることを受け入れることでGemsという独自通貨を手に入れることができます。ネットワークが大きくなるにつれ、ユーザーが増えるにつれ、Gemsの価値が上がる仕組みです。

 

 

Dappsの今後の展望は?

 

上記の例はあくまで一例です。今ビットコインの世界でも最も勢いのある分野がこのDappsです。

来年は上記のような分散型のサービスが何十、何百も出てくるDappsの年になるのではないか、と個人的には予想しています。

 

ビットコインの仕組みを、クラウド、メッセージアプリなどのメインストリームサービスと融合させることで、一般ユーザーと仮想通貨の接点を大きく広げられる可能性があります。ビットコインに対する知識がない人でも、メッセージを送っているだけでコインをもらえるようになれば、エコシステムへ参加しやすくなりますよね。

 

日本はまだまだDappsの分野は貧弱です。この分野こそビジネスパーソンの独創性を生かせる分野だと思いますので、是非皆さん注目して欲しいです。というか自分もやります笑

 

それでは。