ビットコインダンジョン2.0

Bitcoin (ビットコイン)やブロックチェーンを技術に詳しくない人たちのために、面白おかしく、そして真面目に語ります since 2014

仮想通貨一般浸透への起爆剤はどっち? 1.0 vs 2.0

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ブロックチェーン技術の一番最初の応用は「通貨」、いわゆるビットコインです。

 

ほとんどの人にとってビットコインというのはお金もしくは決済手段の話ですし、私も大抵はこの文脈でビットコインという単語を使っていることが多いです。先日の楽天のカンファレンスもそうでしたが、ビットコイン=新しいデジタルマネーという視点だけ切り取られてクローズアップされることが、少なくとも日本国内ではほとんどです。

 

ただし、すでにこのブログの読者の方はご存知のように、ブロックチェーン技術を通貨や決済以外の分野に応用する、いわゆるビットコイン2.0とかDappsとか言われる新しい分野も少しずつ開拓されてきています。

 

ここで(ビットコイナーには)面白い質問が出てきます。ビットコインを一般に浸透させるのは1.0(お金)なのか、それとも2.0(お金以外)なのか、といったものです。

 

それぞれの言い分を考えてみましょう。

1.0派

・ビットコイン=お金というイメージが一般的なので、そこから攻めた方がわかりやすい

・2.0も結局ビットコインユーザーが少ないと成立しない

・1.0の強固なインフラを先に構築するのが重要

・ビットコインプロトコル自体に残る課題も多い。そこを先に解決するべき。

・国際送金の手数料無料など1.0の提供するメリットはすでに機能している

・銀行などの富の独占や、貧富の格差を打倒することこそが最重要課題

2.0派

・ユーザーとしてビットコインという通貨を使うメリットがない(価格変動、セキュリティー、現金主義など)

・電力消費が激しいPoWなどビットコインプロトコル自体に問題が多すぎる(より高機能なAltcoinの開発)

・1.0は銀行からの反発、規制リスク、一般の人の理解不足などハードルが高い

・ネガティブなイメージがまだまだ強いビットコインを裏に隠しつつ、既存のものに比べ優位性の高いサービスやソリューションを提供できる

・優れた2.0のサービスが存在して初めてビットコインを使う理由ができる

・新しい発想やクリエイティビティを1.0よりフルに発揮できる

 

私見

1.0か2.0どちらに先に火がつくかはビットコイナーの中でも意見が大きく分かれて面白いトピックです。


1.0は道路だとしたら、2.0は周りにある建物(アトラクション)でしょうか。確かに道路を整備しないと中々たくさんの人に来てもらうことは難しいですが、きれいに道路を整備しても魅力的なアトラクションがないとそもそもその道路を使う意味がない気もします。

 

鶏と卵で結局は両方進めなくてはいけないというのが模範解答なのでしょうが、私個人的には2.0が先にくるのではないかと考えています。

 

事業参加者や技術者を引き入れるため啓蒙活動は今後も必要ですが、一般の人がビットコインという仕組みを正しく理解する日は、おそらく来ないと思います。ただし、それとビットコインが普及するかどうかはまた別の問題です。私も飛行機が飛ぶ原理を1ミリも理解していませんが、便利で信頼できるものだと思っているから使用します。(最近墜落事件などもなぜか目立っている気がしますが・・・)

 

私個人的には、ビットコインの複雑な仕組みを隠しつつ、一般の人にも単純に理解しやすいベネフィットを提供する2.0のプロジェクトの成功が先行し、最終的にそれらのプロジェクトを使用するためのツールとしてビットコイン(もしくは他の仮想通貨)が一般化する流れになるのではないかと考えています。

 

それが分散型クラウドなのか、分散型SNSなのか、分散型記録プラットフォームなのか、分散資産ゲームなのか、トークン発行プラットフォームなのか、それはまだわかりませんが、自分の現在の目標は2.0のプロジェクトで成功例を出すことです。自分で作れるのか、それとも海外の成功例を輸入するかはまだわかりませんが。

 

読者の方は1.0派でしょうか、それとも2.0派でしょうか?意見や考えがある方はコメントやSNSで是非自分の考えを共有してみてください。

 

それでは。