ビットコインはもう勝利している?(ブロックチェーンのキラーアプリとしてのビットコイン)
TechCrunchにブロックチェーンよりビットコインの方が重要だ、という旨の記事が昨日掲載されちょっと驚きました。(英文の記事の翻訳ですが)
jp.techcrunch.com
ご存知の通り今は国内外共にブロックチェーン技術に注目がされていて、ビットコインは軽視されている感はありますが、今日は通貨としてのビットコインについて改めて考えてみて、なぜビットコインのような分散型の暗号通貨が重要なのか、年始ですし初心に帰って考えてみます。ビットコインが重要な理由なんて、本当はあんまり難しいことではないです。
通貨としてのビットコインはダメダメ?
通貨としてのビットコインの批判はたくさんありますし、2016年もそれは変わらないでしょうが、メジャーなところで言うと、
・価格変動がひどい
・送金手数料が高い
・金融政策などが適用できない(供給量が固定)
・価値の裏付けがない
・(イメージが悪い)
などなどです。
確かに価格変動の部分などに関して言っても、実生活で使う通貨としてはまだまだ課題が山積みな気がしますし、また、円やドルなどのFiat通貨やSuicaやEdyなどの電子マネーと比べても弱いところがあるのは認めざるを得ません。
実際ビットコインが円やドル、ひいては国家という概念そのものを転覆させる、とまでは実は自分も思っていません。(まあそうなると、それはそれで面白いと思いますが)
ただし、今日自分が聞きたい質問はもっとシンプルです。ビットコインがある世界とない世界ならどっちが便利で、どっちがいいものなの?というだけです。
ビットコインがない今の世界
海外に旅行に行ったり、海外に住む人も一般的になってきていますが、現地の通貨に両替しなくてはいけないのは、海外に行く時に一番困って面倒くさいことの一つだと思います。
自分も今月東南アジアに行く予定なのですが、現地の通貨に両替したりするのを考えると今からものすごく面倒です。空港で両替するのが一番安いのか、とかどれくらい手数料(スプレッド含む)とられているのか、何万円分くらい両替しておいて、手元の現金がなくなったらATMはどこにあるのか、とか今度はそのATMでいくらとられるのか?とか・・・。
国によってはクレジットカードで大部分行ける国もあると思いますが、それにしても自分のクレジットカードが国やブランドによっては使えないですし、手数料いくらとられるのか、とか、クレジットカードのスキミング被害などに会わないか心配だったりともかく考えるだけで嫌になります。そもそもそれこそ東南アジアの現地のお店とかに勇敢に入ってみたいとかなると、やはりクレジットカードは使えないので、現金に頼らなくちゃいけないです。
そんなこんなを考えると、メールを送るように世界中どこでも関係なく24時間365日簡単に送金する手段はありません。(少なくともほとんどの人にとっては、まだ)
年末年始は銀行はしまってますし、夜間や週末は普段から送金が出来ません。海外に送金しようとすると数千円単位の手数料をとられたりしますし、着金までに数日かかります。
むしろ日本みたいに週末や夜間はしまってるけど、銀行口座をみんなが持っている状態というのはむしろ幸せな方で、世界の半分くらいの人は銀行口座を持ってないですし、貧しい国ほど銀行の使用手数料が高い、などのえぐい現状があるようです。つまり自分の資産を貯蔵するのが難しいですし、例えば、インターネットショッピングやコンテンツのストリーミングなどいわゆる先進国では当たり前になってきているオンラインのサービスなども使用できないわけです。
なんだかこれが当たり前とか、特に疑問を持たない人もいるかもしれないですが、そう考えるとこのお金ということを考え始めると、問題が山積みだということに気づきます。自分もビットコインについて知る前は、特にこれらのことを強く意識したことはなかったですし、そもそもどうしようもないとも思ってました。
ビットコインがある世界
自分がビットコインにここまで興味を持っているのは必ずしも技術的なこととかではなく、最もシンプルに言えば、「ビットコインがある世界のほうがもっと便利だから」というのが自分には明らかに感じられるからかもしれません。
ビットコインやブロックチェーンの技術を応用してあーだこーだ、スケーラビリティがどうのこうの、とか何だか小難しいことを言ったりすることもありますが、シンプルに考えると、ビットコインがあった方が絶対色々便利になるし、より公平で効率的な社会になると思うんですよね。これは一度ビットコインを使ってみたことのある人なら共感する人も多いと思いますが、明らかに今の銀行の仕組みとかより優れてるんですよ。感覚的な話ですが、もう疑いの余地がないくらい明らかです。
海外に旅行行く時に、いちいち両替したりしなくても、スマホ一つ持って世界中で使えるグローバル通貨があったら便利ですよね?
24時間365日世界中どこでも低手数料ですぐに送金できたら便利ですよね?
オンラインショッピングなどでいちいちそれぞれのサイトに登録しなくても、どのサイトでも簡単に少額から課金できるようになったら、コンテンツ消費する方も、作る方も便利ですよね?
今銀行口座を持ってない発展途上国の人たちが、ライフラインであるスマホ上でお金の管理をし、それを使ってインターネットのサービスを利用したり、海外にいる家族からお金を直接受け取ったりできたら便利を越えて彼らの生活が劇的に改善されるかもしれないですよね?
明らかなんですよね、実際。
ビットコインじゃなくてもいいんじゃないか?
ビットコイン、ビットコイン言いましたが、上記のような仕組みはビットコインじゃなくても実現できるんじゃないか?
銀行のサービスがもっと改善したり、例えばクレジットカードが世界中どこでも使えるようになったら同じことなんじゃないか、と。
確かに一理ありますが、銀行や政府を待ち続けたらグローバル通貨が出現するんでしょうか?発展途上国で銀行口座を持ってない人たちが色々な金融サービスにアクセスできるようになるんでしょうか?不可能ではないですし、実際金融機関のサービスも徐々に改善されてきていると思います。
でも、遅くないですか?圧倒的にスピード感に欠けてると思います。この10年で他の業界は色々変わって、ライフスタイルとかも大きく変わりました。例えば10年前スマホなんてなかったですが、今みんなどこ行ってもスマホで調べものしたり、カーナビ代わりに使ったり、仕事したり、もはやスマホなくちゃ生活成り立たないくらいですよ、自分は笑
金融機関は何か大きく変わったのでしょうか?スマホでオンラインバンキングできますとかの改善はあると思いますが、前述したような課題はずっと残ったままですし、数年後までに手数料を引き下げます、とかいう話を聞いたりするとびっくりします。
単純に 他の業界ほど競争にさらされてないので、大きな変化やイノベーションをしてくる必要がなかったのかもしれません。最近はFintechだとか、銀行もイノベーションや改革が必要が必要と騒がれ始めてますが、ビットコインが必要なのはいずれにせよ変わらないでしょう。
例えば、政府や金融機関を待っていて、グローバル通貨がそのうち出てくるのでしょうか?どこの国が管理するのか、どれくらい発行して、どれくらい誰に分配するのか、などなど政治的な話になって、みんなそれがあればいいなと思っているのに、待ってても実現はされないでしょう。その点でもよく批判されることもあるビットコインの管理者不在という性質は、政治的な問題などを越えて、グローバル通貨を実現する上で必須です。
最後に
なんだか(珍しく?)まとまりのない乱文になってしまいましたが、要はビットコインがあった方が絶対に便利だとは明らかで、一度この特定管理者のいない、国や企業などに依存しないグローバル通貨というアイディアが出てきてしまった以上、それがなくなることはないということです。
最終的にその役割を果たすのはビットコインではないかもしれないですが、何年かかろうともビットコインのようなグローバルでユビキタスでオンラインとオフラインを自由に行き来する通貨が近い将来普及することは疑いの余地がないと思います。その点ではすでにこの時点で、ビットコインはもうその目的を達成したとも言えるかもしれませんね。色々ビットコインやブロックチェーンについて調べても一蹴して結局はここらへんに戻ってきてしまう感じです。
20年後に紙の現金を握りしめて空港で現地通貨に両替するために、長い列に並んでいる。そんな世界なんて、想像したくないですよね?
それでは。
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