ビットコインダンジョン2.0

Bitcoin (ビットコイン)やブロックチェーンを技術に詳しくない人たちのために、面白おかしく、そして真面目に語ります since 2014

ビットコインマイクロペイメントの応用 WIFIのスマート利用



先日のアキバ通信というポッドキャストでStreamiumの話を少ししました。ビットコインマイクロペイメントチャンネルの仕組みを使い、中間に入ってくるサーバー不要かつ登録など不要で秒単位の課金ができるストリーミングサービスです。

 

ちょうど同タイミングでデジマネ協会の大石さんも、Streamiumの実験をしていたようで、どんな仕組みかなどについてはこちらの記事を参考にしてください。

 

さて、Streamiumは一番最初にマイクロペイメントチャネルという技術を実装したサービスですが、このP2Pの時間課金、もしくは使用したサービス分だけの少額課金の技術は今後絶対重要になってくると私も考えています。今日はその技術をWIFI利用に応用したサービスの簡単な紹介を、私個人のWIFIに対する愚痴を交えつつしてみます。

 

便利なはずの公共WIFIだが・・・

 

スマホのデータプランが小さい人などで、できる限りWIFIを使おうと努力している人も少なからずいると思います。特に最近格安SIMとかが人気で、使用できるデータが少なかったり、インタネット接続のスピードが遅い人たちもいるはずです。

 

私も個人的に少し前に、WIMAX2+の3日で3GBというくそポリシー変更の被害者となり、速度制限がかかったWIMAX2+では全く仕事にならず、WIFIを探し求めて歩くWIFI難民になっていました。

 

その時に改めて気づいたのですが、自分が使えるWIFIを受け入れているお店の少ないこと。WIXAXが死んでから急いでDoCoMoが提供している、パソコンなどでも使える月額300円程のプランを契約したのですが、まず対応しているお店が案外限られていました。Starbucks、ルノアールあたりは行けるのですが、サンマルクとかその他のカフェには基本的に対応してなかった気がしますし、このプラン1台しかWIFIに接続できないため、複数端末でガチャガチャ仕事する自分にはちょっと不向き。

 

お店によってはau WIFとかSoftbank Wifiしか提供していないところもあったり、チェーンのカフェでもない限りWIFIを提供しているお店はありません。しかもWIFI提供しているお店ほど混んでたり高かったり・・・。結局1週間程WIFI環境を求めてフラフラ移動するWIFI難民になっていました。全くこれでは効率があがらない。(コワーキングスペースでも行けよという批判は禁止です)

 

契約とかしなくても、オンデマンドで使った分だけ課金されるWIFIがそこら中のお店で使えればなーとその時にしみじみと思いました。

 

が、しかしなんとこういうサービスがすでに存在されている(開発中)なのです!

 

ビットコインを利用したオンデマンドWIFIサービス

類似サービスは複数あるようですが、今回はBitMeshというサービスを主に紹介します。

 

BitMeshは簡単に言えば、ユーザー同士でインターネット接続を共有できるサービス。そしてその支払いにビットコインが使われます。

 

例えば、個人経営のお店のオーナーが、店の光回線を全然利用してなかったとしたら、その余ったインターネット接続という資源をふらっと入ってきたお客さんに貸し出すことができます。そんなのクレジットカードで出来ないの?とか現金で事前に請求すればいいんじゃないの?と思うかもしれませんが、ビットコインマイクロペイメントチャンネルとBitMeshを使うことで、

  1. どれくらいの容量(MB)を使用したか正確に把握することができる
  2. 急用でいきなりお店を出たりしても、使った容量の分だけ正確にビットコインで支払いができる。事前に必要以上に課金されたりする必要がない。
  3. ビットコインでの決済のため、Paypalなどと比べて支払いが早く、かつ手数料も少ない。(もし50円分だけしかインターネットを使ってないのに、100円も手数料を払うなんて馬鹿らしいですよね)
  4. 上記を仲介者など信頼不要(トラストレス)で実行できる。事前契約を結んだり、誰かが見張ってる必要も、一時的にお金を受け取って後で清算してもらう必要もない。


上記のような効用があります。

 

現金で払ってもらうと、そもそも対面でのコミュニケーション、手間がかかったりして自動化も中々できず提供者のコストにもなります。

 

クレジットカードで請求しようとすると、手数料かかるしWIFI提供者に支払いがくるのも1か月以上先の話になるし・・・。

 

そういうことをもろもろ考慮すると、いままでオンデマンドでWIFIを提供するというのは現実的に難しかったと思います。結果としてどういう妥協になるかというと、自分のケースのようにDoCoMoなどの通信キャリアーなどと事前契約を結び、それに対して毎月数百円課金されたりという形になっているのです。

ただし、これはユーザーとしてはいちいち契約したりするのは面倒ですし、利用料以上に課金されることが多くなり非効率です。自分ももうほとんどDoCoMoWIFI使ってないのですが、契約解除するのが面倒でまだ毎月300円支払っています。非効率の実証実験状態ですw(早く解除しないと・・・。あー、めんどい)

 

つまり上記のような手間、非効率、高手数料をBitMeshは解決し、オンデマンドで必要な分だけそして安価に誰でもWIFIを使えるようにしようとしていることです。今すぐに実現して欲しい!!!

 

もっと具体的なユースケースは?

何となくまだピンと来ていない人もいるかもしれないので、最後にもう少し具体的なユースケースを紹介します。

 

一番わかりやすいのは海外旅行時のWIFI利用でしょう。

 

みなさんも自分で経験ある人も多いと思いますが、海外に行ってインターネットに接続して地図を見たり、お店を調べたり、メールをチェックしたいけど出来ない・・・。公共WIFIはたくさんあるみたいだけど、どれも契約なしでは使えないようだ・・・。どこに行けばいいかわからない、どのお店にいけばいいかわからない、仕事もできない。悪夢です。それが現状。

 

これがビットコインを使ったオンデマンドWIFIが一般的になれば、ビットコインさえ持っていれば世界中どこに行っても、必要な分だけ必要な時間だけWIFIを使えるようになるのです。英語できないから交渉も出来ないとか、事前に契約を結んだりする必要はありません。個人経営のこじんまりとしたお店でも堂々とWIFIを利用して仕事ができるようになるかもしれません。

 

ものすごく便利じゃないですか?自分で記事を書きながら、これはもしかしたらグローバル通貨ビットコインの真剣なキラーアプリになりえるな、と感じてしまいました。それだけ実際のニーズとビットコイン、およびマイクロペイメントチャンネルの利点が上手くはまっていると感じました。

 

マイクロペイメントチャンネルの応用(オンデマンド少額課金)は他にもこれから色んな分野に影響を与えると思います。面白いアイディアがドンドン出てきて欲しいなと個人的には思ってますし、楽しみです。

 

最後に、日本でもオリンピックが2020年にあるわけで、外国人観光客の人がたくさん日本に来ることになります。今それが起きたら大量のWIFI難民が生まれることでしょう。政府はそれに対する対策も考えているのかもしれないですが、多分ビットコインを使ったソリューションというのはまだ考えてないと思います。オリンピック委員の人、ほら、ここにヒントがありますよ。

 

それでは。

 

※書きながら思ったのですが、マイクロペイメントチャンネルのビットコインデポジットをする時にインターネット接続が必要で、インターネットにつながらないとWIFIを使えないというジレンマが起きそうな気がしました。あえて目をつぶりましたが、解決策はすでにあるのでしょうか。知っている人がいれば是非教えてください。

 

※※※

このブログではトークンを使った実験として、寄付+トークンという切り口で実験をしています。この記事が役にたった場合は、カウンターお財布などのCounterparty対応のWalletからビットコインで寄付してください。詳細についてはこちらの記事からどうぞ。このブログの成功を読者と分け合うwin-winの関係を築けるか、という実験です。

 

また、寄付金額により、お返しのCNPCOINのレートは変わっていきます。最新のレートについてはこちらのスプレッドシートで確認できます。

 

1ABG119jVm2jRw6sz4ewurc5jFRJkwu6aj

f:id:coinandpeace:20150519182542p:plain