ビットコインダンジョン2.0

Bitcoin (ビットコイン)やブロックチェーンを技術に詳しくない人たちのために、面白おかしく、そして真面目に語ります since 2014

最近のニュースの雑感(1月22日) 中国の取引所の状況など

いやー、最近全然ブログが更新できてなくて非常に申し訳ない。と言ってもこのブログ自体趣味のようなものなので、別に自分が更新しなくても誰も気にしない気はしますが(笑)、本当はもっと書きたいことは色々あるんですが、中々筆が進まないというか、自分の中では納得してるんだけど、書くまでの理解度には達してないようなトピックが最近多いって感じですかね。精進します。

 

とりあえず今週は何かドバっと複数記事を書けそうな気もするのですが、とりあえず最近のニュースに関してちょっとずつ思うことをコメントしておきます。

 

中国の取引所の周辺について

 

ここ1、2週間で最も注目されているニュースは、中国の取引所を中国人民銀行が突然監査し始め、トレードの行き過ぎた現状を注意した、という話でそこからビットコインの価格が一時急落して、また中国のビットコイントレード量が急激に減り、さらに今日Twitterなどでアナウンスされていましたが、大手3大取引所がついに取引手数料を復活させることを決めたようです。


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さて、「ビットコインの取引は中国に独占されていてビットコインは終わっている」とかいう自称識者のような人たちもいると思いますが、業界内では中国のビットコイン取引量は大部分は取引手数料無料により人工的に作り出されたもの、というのは公然の秘密でした。


今回手数料が無料でなくなることで、中国の実際の需要がどんなものかというのが露呈されていくと思いますが、業界内の識者によれば、それでも中国の実際の取引量の実力値でも総取引量の7~8割はある、というのが予想値のようです。(まあ果たしてそれが正しいか近くわかってくると思うのですが)

 

今回のニュースは自分はいいニュースだと思っています。


中国人民銀行が調査に入って、「ついに中国の取引所が規制されるのでは」、「もはやビットコインが禁止されるのでは」とちょっとしたパニックをあおっている人たちもいましたが、人工的に作られたトレードボリュームが消え、クレイジーな投機からもう少し落ち着いたトレード環境になれば、ビットコインの価格変動も以前と比べて安定するのではないか、と初心者的考えですが思ってます。

 

ちなみにこれで中国の取引量が減り、それとは対照的に日本ではビットコイン取引量が増えていっており、日本の外で気づいている人は少ないけどもしかしたら日本が取引量世界1になってもおかしくないんじゃないの?という記事を英語で先日書いたら、ちょいちょい反響があったのですが、最近はGMOなどの大手がビットコイン取引業に参入というニュースもでたり、もしかしたら年内に日本が本当に取引量世界1位になってしまう可能性も無きにしも非ずです。

(ただし日本も大部分は以前までの中国と同様取引手数料ゼロ競争になっており、名目取引量は伸びていますが、実際の実力値はもっと低い可能性はあるのは当然知っておいた方がいいでしょう)

 

AKB、仮想通貨?ビジネス参入?

 

nlab.itmedia.co.jp

 

えーっと、これパク、いやそもそも仮想通貨なのか?いや、応援、いや搾取?というかなんとういうか…。次回のビットコイナー反省会(2月5日予定)でコメントするのでお楽しみに笑

 

うーん、以上だけでした笑そういえばコメントする程でもないのですが、Kim.comが「今日Mega UploadとBitcacheでお前らをビビらせてやるぜ!」て豪語した後に、「やっぱ今日は無理だわ。後で出す。」というある種鉄板の展開してたくらいですかね笑

 

もっと語ることあるかと思いましたが、最近いまいち大きなニュースはなく、何か全体的に静かですね。とはいえSegWitの件が前進しているわけでもなく、嵐の前の静けさというかこれからまたひと悶着あるのではないか、ローラーコースターを期待しましょう。一応去年12月の時点で1月くらいに何かSegWit、Core vs Unlimited 波乱があるのではないかと予想していたので、そろそろ何かあることを勝手に期待しています笑

 

今週は他の結構真面目なトピックで書きたいことが複数あるので、…頑張ります!笑

 

それでは。

 

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2月3日~5日のBlockchain Core Campというイベントに参加してレポート予定です。

タイトルの通り、こちらのBlockchain Core Campというイベントに参加してきます。このイベントはエンジニア用の3日間に渡る、かなり本格的なビットコイン/ブロックチェーンブートキャンプです。

 

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主催者の方とお話を少しだけさせてもらいましたが、「日本からコア開発に参加できるような人材を育てたい」的なことを仰っており、かなり本気度の高いイベントで、参加表明している人たちもかなりレベルが高そうです。講師の人たちもLightning Networkの考案者、日本在住でビットコインコア開発の経験もあるNicolasなどガチです。(ちなみにIndieSquareの開発陣も全員通常参加)


ちなみに自分はエンジニアではないので、全日程参加という感じではなく、どちらかと言えばおまけでイベントに参加させてもらい、参加している人たちのインタビューや、空気感、実力、興味のエリアなどそこらへんについてむしろ調べてきて、今の日本国内のビットコイン業界のマジ開発者たちの様子をこちらのブログなどでも紹介できればと思っています。

ちなみに定員が100人で金土日に渡る3日間の大がかりなイベントだったので、枠が全て埋まるかな、と、必要であれば宣伝に協力したいと思っていたのですが、楽勝ですでに定員一杯です笑

 

日本のビットコイン/ブロックチェーン開発コミュニティーの実力は上がっているのか?

 

自分は開発者ではないのですが、全体的な底上げのために開発者用のイベントとかリソースが増えればいいよね~と、何か2年くらい前から界隈の人と言ってた記憶がありますが、実は最近(特に数か月~半年前位からでしょうか)日本の開発コミュニティーが盛り上がってきている印象がありますよね。

 

こちらのジャノムの日向さんが主宰しているビットコインとか勉強会も、イベントを公開する瞬間にすぐ枠が埋まり、かつ参加者もどんどん増えて100人くらいのイベントになっているようですし、他にもジョナサン・アンダーウッドさんが学長を務めるブロックチェーン大学校も盛況だったようです。

(ちなみに2月に開催されるイベントあればとうとう自分も参加したい…)

 

特に個人的に感慨深いのは、上記のクラスなどはいわゆるブロックチェーンの話ではなく、ビットコインの話が中心でこれだけ参加者が増えていることですね。いやー、素晴らしい。

 

他にも自分が把握しきれないほどビットコイン/ブロックチェーン関連のイベントが開催されており、それぞれすごく盛り上がっているようです。(ちなみにイベント一覧はCoinportalさんが律儀にアップデートしてくれていて、超絶便利なのでこちらのページも是非活用ください。)

 

というわけでイベントの数や参加者の人数、興味が日本国内でも増えているのは間違いないですが、果たして日本のビットコイン開発者コミュニティーの実力がどこまで底上げされているのか、が2月3日からのBlockchain Core Campで見れる気がして楽しみにしています。実力を見ますといっても別に細かい知識や実装経験などを自分が判断できるわけではないですが、当日週末返上の3日間のブートキャンプに関わらず、新しいビットコインの技術などを学ぶことに目をキラキラさせているビットコイナーが増えていることを祈っております笑


個人的にはビットコイン開発の点では寄与は出来ないですが、今後も国内外での啓蒙、ビジネス開発、そして2月に第二回が予定されているビットコイナー合コンあたりを頑張ろうと思います…笑

それでは。


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SegWitが承認されなかったら、ビットコインの価格が急落する論は正しいのか?

年末年始の「ビットコイン To the Moon祭り」から一転、一度1200ドル付近までつけたビットコイン価格が(お馴染みの)急落し、現在850~900ドル辺りをウロウロしている感じです。

 

年間のビットコイン価格予想などに関してもSegWitが通らないことが価格下落の大きな要因という見方が結構多いのですが、実は自分はそれに関して少し疑問に思うところがあります。

もちろんSegWitが通らないことは業界全体で見れば内部分裂や停滞の象徴ともいえますし、マイクロペイメントの技術の進歩が遅れることになるので業界全体としても、ビットコイン価格的にもネガティブ材料であるのは間違いないと思います。しかし、必ずしもSegWitがビットコイン価格に大きな影響を与えない可能性もあるのではないかと、ポジショントーク抜きでも個人的に考えている部分があり、その根拠を簡単に紹介します。

 

1.SegWitなしでも機能する技術が導入され始めている

 
SegWitの導入は実質的なブロックサイズの拡張(ブロックの実質容量の増加)とマリアビリティーの問題の解決という二つの主な効果があり、特に後者のマリアビリティの解決はライトニングネットワークなどのマイクロペイメント技術の実用化にとって非常に重要な変更となります。これについてはすでに日本語でも色んなところで解説されていて、ブログ読者の方のほとんどもすでにご存じだと思います。

 

なので、SegWitが通らないとLightningなどが前進せず、ビットコインはスケール出来なくなり、送金のコストや承認時間の増加などにより、送金ネットワークとして使い物にならなくなり、ビットコインへの自信が喪失し価格も下落、というのが、SegWitが受け入れなかった時の状況に対するざっくりとした懸念だと思います。(コミュニティーの分裂が決定的になり修復不可能ということの象徴という政治的な懸念や要素もありますが、とりあえずここでは無視)

 

ただし、SegWitが通らなかったからと言って、ビットコインが終わるわけでもスケールが不可能になるわけでもなく、すでにSegWitやハードフォークを必要としない様々な技術が提案、開発されています。

 

具体的な取り組みとして最も注目されているのが匿名送金とオフチェーンのマイクロペイメントを同時に実現するTumblebit、またそれ以外にも最近発表されたハードウェアのTrusted execution environmentを利用したオフチェーンマイクロペイメント技術Teechan、などがあります。


この記事ではそれぞれ具体的には説明はしないですが(時間があれば概要くらいは後で別の記事で書いてみるかもしれません)、要はSegWitなしでもビットコインをスケールさせるための技術が考案、開発されており、コミュニティーもSegWitが通らなければ絶体絶命という状況から、SegWitが通らなくてもビットコインを前進させる、というような体制に少しづつシフトして行っているのを感じます。

2.ビットコインを買っているのは誰か?

 

二つ目はかなり単純な話なのですが、SegWitの起動が仮に今年中盤になっても進まなくとも、そもそも今ビットコインを買っている層はSegWitなどを理解してビットコインを買っているのか?ということです。


もちろん市場はバカではないので、SegWitの状況などを織り込んで価格が動いているところもあるとは思いますが、例えば去年年末からのビットコインの爆上がりなどを見ても、これは別にSegWitなどの状況を理解した層が主に買っていたとも思えないです。

何が言いたいかというと、仮にSegWitが通らなかったとしてもインドやベネズエラのような外部の経済の混乱や悪政みたいなものが起こっていれば、SegWitが通ってようが通ってなかろうが、過去の実績やネームバリューからビットコインに注目とお金が集まるような状況が価格を引き上げてもおかしくないのではないでしょうか?

 

3.ビットコインへの需要の正体とは何か?


そして二番とも関連があるのですが、そもそもビットコインへの需要の正体は何か?というポイントです。

 

SegWitが通らないと確かに送金手数料や承認の遅延、その他色々面倒な状況になることが考えられますが、 今ビットコインを買っている人たちは送金手数料が安いから、承認が早いからビットコインを買っているのでしょうか?

 

答えはおそらくNoで、少なくとも現在の時点でのビットコインの主な用途、需要というのは、特に政治や経済の不安定な国からの資金の退避先、送金目的というよりは「デジタルゴールド」としての意味合いがどんどん強くなってきているというのが、業界内の何となくの共通認識だと思います。

実際、インドだけでなく、メキシコなどの国でもビットコインの取引量が急速に増加しているようで、またビットコインの対面取引マッチングサービス、Local Bitcoinの取引量を見ても、発展途上国を中心に取引の増加が確認できます。

 

 

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もし、最近だとインド、ベネズエラなどのニュースのおかげで、資金の避難先、富の貯蔵庫(Store of Value)としてビットコインの認知が今急速に広がっているとしたら、デジタルゴールドに求められるのは送金の安さなどではなく、「変化しないこと」「予測可能であること」の方が重要なのではないかと思います。

 

そういう層は、支払い手段として頻繁に毎日ビットコインを送金するわけではないので、一回の送金手数料が数百円でも確実にビットコインの移動が出来て、安全に保管出来る限り、SegWitの可否の影響は限定的と言えると思います。むしろ、「変わらないこと」「変更が難しいこと」が最重要だとしたら、簡単に仕様の変更が出来ない点というのはある種強みとも言え、富の貯蔵庫としてはSegWitの否決は必ずしも大きな阻害要因にはならない可能性はあります。

 

これは、ハードフォークなどを通してネットワークの成長、技術の進歩を狙うEthereumのEtherなどがStore of Valueとしてはあまり向いていない理由で、意思決定が遅い、変更が利きにくいというビットコインの弱点と普段捉えられる部分が、むしろ優位性になりえることかもしれません。自分がユーザーだとしても、ある日突然Foundationの決定でコンセンサスメカニズムや供給量が変更される可能性がある暗号通貨をStore of Valueとしては選ばないと思います。

 

最悪な状況とは?

 

というわけで、SegWitが通らない=ビットコイン価格の急落とは必ずしも言えないという個人的な見解を述べてみましたが、ただしもちろんSegWitは通った方が全体としてはポジティブなのは間違いなく、むしろSegWitが通らないことでの最大の懸念は何も起きないことではなく、Bitcoin Core派とBitcoin Unlimited派の間でネットワークのハードフォークが実行され、Ethereumが経験したようなビットコインの分裂が起きるようなケースだと思います。こうなるとビットコインにとっても未体験の領域であり、上記のような安定性、不変性こそ価値の源泉であるようなビットコインにとっては、Ethereum以上の大きなダメージになる可能性も否定できません。

 

また、もちろんSegWit通らなくてもビットコインが変な風に変わらない限り需要と価格は上がり続けるよね、という究極の楽観スタンスをとってるわけでもなく、もちろんビットコインの開発が停滞すれば、より分散化され、セキュアで、高性能なアルトコインが出現してビットコインの座を脅かすパターンだって全然ありえますよね。

 

まあでも、SegWit拒否とハードフォークへの危機感やリスクも持ちつつ、必ずしもそこまで悲観的になりすぎる必要も同時にはないかな、というのが今の自分の考えです。

 

読者の人たちはSegWitは今後どのように展開して、どのようにビットコイン価格に影響を与えると思いますか?

 

それでは。

 

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