ビットコインダンジョン2.0

Bitcoin (ビットコイン)やブロックチェーンを技術に詳しくない人たちのために、面白おかしく、そして真面目に語ります since 2014

SegWitが承認されなかったら、ビットコインの価格が急落する論は正しいのか?

年末年始の「ビットコイン To the Moon祭り」から一転、一度1200ドル付近までつけたビットコイン価格が(お馴染みの)急落し、現在850~900ドル辺りをウロウロしている感じです。

 

年間のビットコイン価格予想などに関してもSegWitが通らないことが価格下落の大きな要因という見方が結構多いのですが、実は自分はそれに関して少し疑問に思うところがあります。

もちろんSegWitが通らないことは業界全体で見れば内部分裂や停滞の象徴ともいえますし、マイクロペイメントの技術の進歩が遅れることになるので業界全体としても、ビットコイン価格的にもネガティブ材料であるのは間違いないと思います。しかし、必ずしもSegWitがビットコイン価格に大きな影響を与えない可能性もあるのではないかと、ポジショントーク抜きでも個人的に考えている部分があり、その根拠を簡単に紹介します。

 

1.SegWitなしでも機能する技術が導入され始めている

 
SegWitの導入は実質的なブロックサイズの拡張(ブロックの実質容量の増加)とマリアビリティーの問題の解決という二つの主な効果があり、特に後者のマリアビリティの解決はライトニングネットワークなどのマイクロペイメント技術の実用化にとって非常に重要な変更となります。これについてはすでに日本語でも色んなところで解説されていて、ブログ読者の方のほとんどもすでにご存じだと思います。

 

なので、SegWitが通らないとLightningなどが前進せず、ビットコインはスケール出来なくなり、送金のコストや承認時間の増加などにより、送金ネットワークとして使い物にならなくなり、ビットコインへの自信が喪失し価格も下落、というのが、SegWitが受け入れなかった時の状況に対するざっくりとした懸念だと思います。(コミュニティーの分裂が決定的になり修復不可能ということの象徴という政治的な懸念や要素もありますが、とりあえずここでは無視)

 

ただし、SegWitが通らなかったからと言って、ビットコインが終わるわけでもスケールが不可能になるわけでもなく、すでにSegWitやハードフォークを必要としない様々な技術が提案、開発されています。

 

具体的な取り組みとして最も注目されているのが匿名送金とオフチェーンのマイクロペイメントを同時に実現するTumblebit、またそれ以外にも最近発表されたハードウェアのTrusted execution environmentを利用したオフチェーンマイクロペイメント技術Teechan、などがあります。


この記事ではそれぞれ具体的には説明はしないですが(時間があれば概要くらいは後で別の記事で書いてみるかもしれません)、要はSegWitなしでもビットコインをスケールさせるための技術が考案、開発されており、コミュニティーもSegWitが通らなければ絶体絶命という状況から、SegWitが通らなくてもビットコインを前進させる、というような体制に少しづつシフトして行っているのを感じます。

2.ビットコインを買っているのは誰か?

 

二つ目はかなり単純な話なのですが、SegWitの起動が仮に今年中盤になっても進まなくとも、そもそも今ビットコインを買っている層はSegWitなどを理解してビットコインを買っているのか?ということです。


もちろん市場はバカではないので、SegWitの状況などを織り込んで価格が動いているところもあるとは思いますが、例えば去年年末からのビットコインの爆上がりなどを見ても、これは別にSegWitなどの状況を理解した層が主に買っていたとも思えないです。

何が言いたいかというと、仮にSegWitが通らなかったとしてもインドやベネズエラのような外部の経済の混乱や悪政みたいなものが起こっていれば、SegWitが通ってようが通ってなかろうが、過去の実績やネームバリューからビットコインに注目とお金が集まるような状況が価格を引き上げてもおかしくないのではないでしょうか?

 

3.ビットコインへの需要の正体とは何か?


そして二番とも関連があるのですが、そもそもビットコインへの需要の正体は何か?というポイントです。

 

SegWitが通らないと確かに送金手数料や承認の遅延、その他色々面倒な状況になることが考えられますが、 今ビットコインを買っている人たちは送金手数料が安いから、承認が早いからビットコインを買っているのでしょうか?

 

答えはおそらくNoで、少なくとも現在の時点でのビットコインの主な用途、需要というのは、特に政治や経済の不安定な国からの資金の退避先、送金目的というよりは「デジタルゴールド」としての意味合いがどんどん強くなってきているというのが、業界内の何となくの共通認識だと思います。

実際、インドだけでなく、メキシコなどの国でもビットコインの取引量が急速に増加しているようで、またビットコインの対面取引マッチングサービス、Local Bitcoinの取引量を見ても、発展途上国を中心に取引の増加が確認できます。

 

 

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もし、最近だとインド、ベネズエラなどのニュースのおかげで、資金の避難先、富の貯蔵庫(Store of Value)としてビットコインの認知が今急速に広がっているとしたら、デジタルゴールドに求められるのは送金の安さなどではなく、「変化しないこと」「予測可能であること」の方が重要なのではないかと思います。

 

そういう層は、支払い手段として頻繁に毎日ビットコインを送金するわけではないので、一回の送金手数料が数百円でも確実にビットコインの移動が出来て、安全に保管出来る限り、SegWitの可否の影響は限定的と言えると思います。むしろ、「変わらないこと」「変更が難しいこと」が最重要だとしたら、簡単に仕様の変更が出来ない点というのはある種強みとも言え、富の貯蔵庫としてはSegWitの否決は必ずしも大きな阻害要因にはならない可能性はあります。

 

これは、ハードフォークなどを通してネットワークの成長、技術の進歩を狙うEthereumのEtherなどがStore of Valueとしてはあまり向いていない理由で、意思決定が遅い、変更が利きにくいというビットコインの弱点と普段捉えられる部分が、むしろ優位性になりえることかもしれません。自分がユーザーだとしても、ある日突然Foundationの決定でコンセンサスメカニズムや供給量が変更される可能性がある暗号通貨をStore of Valueとしては選ばないと思います。

 

最悪な状況とは?

 

というわけで、SegWitが通らない=ビットコイン価格の急落とは必ずしも言えないという個人的な見解を述べてみましたが、ただしもちろんSegWitは通った方が全体としてはポジティブなのは間違いなく、むしろSegWitが通らないことでの最大の懸念は何も起きないことではなく、Bitcoin Core派とBitcoin Unlimited派の間でネットワークのハードフォークが実行され、Ethereumが経験したようなビットコインの分裂が起きるようなケースだと思います。こうなるとビットコインにとっても未体験の領域であり、上記のような安定性、不変性こそ価値の源泉であるようなビットコインにとっては、Ethereum以上の大きなダメージになる可能性も否定できません。

 

また、もちろんSegWit通らなくてもビットコインが変な風に変わらない限り需要と価格は上がり続けるよね、という究極の楽観スタンスをとってるわけでもなく、もちろんビットコインの開発が停滞すれば、より分散化され、セキュアで、高性能なアルトコインが出現してビットコインの座を脅かすパターンだって全然ありえますよね。

 

まあでも、SegWit拒否とハードフォークへの危機感やリスクも持ちつつ、必ずしもそこまで悲観的になりすぎる必要も同時にはないかな、というのが今の自分の考えです。

 

読者の人たちはSegWitは今後どのように展開して、どのようにビットコイン価格に影響を与えると思いますか?

 

それでは。

 

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2017年のビットコイン/ブロックチェーン業界を予想する

少し遅いですが、あけましておめでとうございます!2017年が始まりましたね。

何だか年をとるごとにこういう季節行事的なものに対する感覚が薄くなってきてしまい、もはや普通の日と変わらないくらいの感覚になってしまっているんですが、それでもやはり年始は今年1年やその先のことについて熟考するいい機会です。

 

というわけで、毎年恒例になりつつある、年始の今年のビットコイン/ブロックチェーン業界の予想をします!去年を振り返ってみると解決しなかった問題もありますが、年間を通すと国内外でビットコインにとって大きな前進の年だったと思います。果たして今年はどうなるのか?

 

毎年のことですが、1年の流れを正確に予測するのは難しいので、年末にどれだけ間違っていたか、どんな想定外が起きたかを答え合わせするのを楽しみにしておきます。

(どうでもいいですが、気づいたらまた今年の年末になってそうな気がしていて、今から加齢による時間の流れのスピードアップ化がおそろしいです…)


ビットコイン価格

 

年始なので無責任にビットコインの価格を予想してみましょう!去年は少し現実的に650ドル程度で予想したのですが、結局950ドル程度までビットコイン価格が予想を裏切り上がってしまい、大きく外してしまいました。

 

なので、今年はリップサービスも含めてある程度上で予想していこうと思うのですが、ずばり2017年年末のビットコイン価格は2126ドルと予想します!!!!

 

年間のビットコインの価格の動きを、チャートも全く読めない丸腰状態で無責任予測すると、まず去年末からの爆上げへの調整が入り、ビットコイン価格は1月から2月にかけて一度大きく調整します。どこまで調整するかはよくわかりませんが、まあ700ドルとか言っておきましょうか。


その後SegWitの話などの進展が見られない膠着状態が続いていると想定すると、そこらへんも若干の不安要因になり、しばらく700ドル当たりで上下して停滞するのではないかと。600以下になるのもありえるかと。

ただし、2017年のビットコイン価格により強く影響するのは業界内部の話より、むしろ16年から続いている経済や金融政策の混乱や失敗なのではないかと予想しています「ブラックスワン」と呼ばれる予想外の混乱や金融危機のような事件が、ついに今年来るのではないか…!と個人的には勝手な予感を持っています。もしそれが本当に起きたらビットコインへの注目はさらに増すはずなので、そう考えると年末の2000ドル超えという予想も低くないとは思います。

 

SegWitが通らなったら価格は下がるのではないか、Bitcoin Unlimited派とのハードフォークなどのリスク要因もありますが、SegWitなしでもスケールを確保するための技術が開発されていること、今年の中盤前から危機感がさらに高まることから何とか収束すると自分は考えています。

というわけで、かなり強気に年末のビットコイン価格は2126ドルと予想します。

 

業界内で盛り上がるトレンド


去年は業界トレンドやキラーアプリについては大きく外しましたが、今年盛り上がりそうな分野は、

 

  1. マイクロペイメント×コンテンツ

    マイクロペイメントの技術の実用化がさらに進み、複数のサービスで実際に実装され、稼働します。いずれにせよ今年中に大きな結果を残すサービスはないと思いますが、マイクロペイメントの最もわかりやすい応用方法としてコンテンツの少額支払いなどが注目されるでしょう。

    同時に自分はこの分野はイメージしやすい半面、過去に失敗し続けてきた分野でもあり、実は結構悲観的だったりします。少なくとも今出てきているコンテンツプラットフォームで成功するものは自分は出てこないと思っています。

  2. MUFGCOIN

    ジョークではないですよ笑

    自分は自称MUFGコイナー?なんですが(ただの石原さとみファンとも言う)、今年はMUFGCOIN的なものがもてはやされる現象が起きそうです。

    正確に言えば、MUFGCOINというものはブロックチェーン技術を利用したポイントのようなもので、特に革命的な部分はないのですが(少なくともビットコインなどと比べると)、ただし一般メディアからは「これこそがFintechの本命」的な感じで注目されそうです。

    正直に言えばいずれにせよFintech全般にあまり興味がないですが、ユーザーにとっての利便性が上がるならいいことですし、また「スマホを起点としたペイメント」がより身近になるとしたら、それは実はビットコインにも副次的な好材料になるのではないかとか思うので、まあいいんじゃないかなとも勝手に思っています。

  3. ICOプロジェクトの崩壊

    トレンドとして他にありそうだと予想しているのが、2016年、またはそれ以前にICOを行い多額の資金を調達したプロジェクトが相次いで色んなパターンで事実上崩壊、もしくは黄信号がともされるような現象です。

    これは去年後半にもSynereoの醜い内部抗争みたいなものが明らかになったりしましたが、これは氷山の一角だと自分は思ってまして、17年は他にも開発が想定したより全く進んでいなかったり、内部分裂したり、トークン価格が急落したり、ボロボロになっていくプロジェクトが複数出てくるでしょう。

    17年前半はまだICOで億単位を集めるプロジェクトが出てくると思いますが、過去に期待されたプロジェクトの失敗、成功例が出てきていないことが露呈されると、やはりさすがに中盤から後半にかけて冷めてくるんじゃないでしょうか。

  4. その他

    考えたんですが、実は「これだ!」という盛り上がる分野がほとんどピンときませんでした。

    国際送金はもちろんありますし、他にも最近ヘルスケア分野への応用などのトレンドもあったりするのですが、今年中に盛り上がって成功するような応用はほとんど思いつかないです。(自分たちがやっている分野を紹介してもバイアスしかないのでこの記事では省略)

    しいて言うなら、16年のようなマクロ経済の混乱や不安などが今年さらに広がったとしたら、トレードやビットコイン購入、それに付随する保管サービスやソリューションが盛り上がったりするんじゃないでしょうか?

    また、特にグローバルに展開している企業やサービスの支払い手段としてビットコインが採用され始めるトレンドが加速する可能性はあるとは思っています。特にUberやAirbnbのような会社がこのトレンドを切り開いて行ってくれることをビットコイナーとしてもサービス利用者としても淡く期待しています。

    ただし、コンシューマー向けのサービスはまだ今年1年では一般レベルに昇華出来るサービスはまだ出てこないと思います。今年1年の業界の結束、マイクロペイメント技術の進歩の準備段階を待たなくちゃいけないでしょうね。


アルトコインの動向 

 アルトコインについては正直ほとんど細かいところまで見えてるものはないのですが、予想というか妄想に近いところもありますが、大胆予測してみましょう。去年は年末にかけてビットコイン価格が急上昇するにつれ、アルトコイン価格が軒並み大暴落して完全に沈黙してます状態のアルトコイナーも多かったですが、果たして今年は…


イーサリアム


イーサリアムはビットコインに次ぐ第二位のポジションを今のところ堅持していますが、果たして今年はどのようになるのか。去年は前半のお祭りムードから一点、後半は非常に厳しい状況、批判にさらされたりしました。

今年のイーサリアムは、去年後半よりはまとも、でも全体的に見ると今年も1年試練になるのではないか、と予測します。


まず去年後半にThe DAOハードフォークと分裂、その後のDoS攻撃に対するハードフォークと意図しないコンセンサス形成失敗など、いい意味でも悪い意味でもイーサリアムは悪い材料は大体出した感じはありますし、一時の過剰な期待なども冷めてきています。

その点では今年は開発陣が結束して大きな問題などが起きなければ静かに研究開発が進むんじゃないでしょうか(計画内外のハードフォークなどはまだあると思いますが)

ただし、今年1年内ではイーサリアムの明確で実用的なユースケースも多分見つかりませんし、また去年の過度に期待されたイーサリアム上のICOプロジェクトの崩壊などの悪いニュースも結構あると思います。

後はビットコイン次第のところも大きいですね。もしビットコインがSegWitやスケーラビリティを何とか乗り越えて次のステップを踏めたとしたら、ビットコインの先行者利益、その他のアルトコインとの差はさらに開くと思います。逆にビットコインが課題を上手く解決できないような様相になれば、イーサリアムにもまた盛り上がるチャンスは出てくるとは思います。

匿名系コイン

去年はMonero、Zcashなどに一部注目が集まりましたが、今年もこのトレンドは継続すると見ています。プライバシー、Fungibilityの問題はビットコインにとっても大きなテーマの一つですし、需要や関心は底堅いです。

 

マイクハーン(もうダメです)なアルトコインたち?

それ以外にもアルトコインはたくさんあり、一時的に価格の上下がみられるコインも存在すると思いますが、ビットコインの動向次第では今年は多くのアルトコインの死の宣告になるような年になる可能性もあると思います。

 

特にビットコインのマイクロペイメント技術が前進した時に、「これビットコインでやればよくない?」の一言で片付いてしまう系のアルトコインにとっては、今年中に暴落や崩壊などしなくとも、ほぼ将来的な方向性が決定してしまいそうです。

 

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(カカシ先生、説得力ない…笑)

 

逆にビットコインの停滞が続くと、これらのアルトコインがさらにシェアを伸ばす可能性もあるかなとは思います。(もっと長期的に見ると、ビットコインが成功しようが失敗しようが将来性を感じるアルトコインは少ないですが)

 

他にはイーサリアムへのアンチテーゼ的な「チューリング完全ではないスマートコントラクトアルトコイン(プラットフォーム)」が今年はちょこちょこ注目されそうです。

 

プライベートブロックチェーン

これは以前から正直に言っていますが、自分はプライベートブロックチェーンに関心も薄いですし、技術の詳細など理解してない部分の方が圧倒的に大きいのですが、ビットコインなどとは別軸で今年も進むんじゃないでしょうか。

この時点でこのプライベートブロックチェーン、コンソーシアムチェーンが1年で形骸化する、失敗する、的なシナリオは考えていませんが、ブロックチェーンというかDistributed Ledger Technologyとか言ってB向けでの応用でこのまま進んでいくんじゃないでしょうか。ただし、実際の運用が始まったりするのは多分来年以降になるものがほとんどなので、この領域への最終判断は今年には出来ないでしょう。

 

国内のビットコイン/ブロックチェーン業界


今年は日本国内のビットコイン/ブロックチェーン業界にとっては大きな変化の年になると思います。

やはり一番大きく影響を及ぼすのが先日詳細が発表された、仮想通貨法案(という呼び方でいいかな?)の施行と対応でしょう。

 

平たく言えば、規制の影響で日本の市場は今年1年で大手の参入が始まり、取引所中心のエコシステムにさらに突き進んでいきます。

今回の法令案も結局は取引所を念頭に置いたもので、詐欺的な業者の排除、業界全体の健全化という点ではポジティブで、今年中盤から大手FX企業、その他の企業の参入などが今年は始まることが想定されます。


ただし、同時に国内のビットコイン/ブロックチェーン業界、特にベンチャー的なエコシステムにとっては弊害も多いと個人的に考えており、規制を受けた企業しか営業が出来なくなり、ビットコインもしくはその他のアルトコインやトークンを利用した実験的なプロジェクトやベンチャー企業が参入しづらくなり、国内での関連技術のイノベーションが停滞し始める年になるとも考えています。(ここらへんについては海外にも向けて、近く英語で記事を書こうと実は考えています)

 

トレードやビットコイン購入において、世界的に見ても日本がリードするような状況に今年1年でなることも考えられので、大局的に見ればプラスと捉えていいと思いますが、海外のサービスの日本国内での使用停止、規制強化による大手集中化、プライベートブロックチェーンソリューションの提供特化、人材の国外流出などの得意のある種ガラパゴス化的な流れが始まる年になるのかもしれません…。(まあそれがいいことか悪いことかは個人の判断次第だとは思いますが)

 

最後に

 

というわけで今年1年の予想でした。去年も同じような感じでしたが、やはり1年間通して正確に予測するのは難しいですね。

 

一番大きいところで言えば、SegWitがどうなるのか、Bitcoin Unlimited陣営とのハードフォークのような劇的な展開があるのか、これ次第でアルトコインなども含めて大きく業界内の様相が変わってきてしまいますが、これを今の時点で予想出来る人はいないでしょう。(どうなるかわからないのがこの業界の面白いところでもある)

 

ハードフォークするかどうかと聞かれれば、「(多分)しない」と自分なら答えますが、ぬぐい切れない不安というか、何が起きてもおかしくはないという感覚や覚悟もあります。

 

総合するとビットコインにとって2017年はどのような年になるのか?


内部分裂のリスクなどを抱えつつも、全体としては年末に今年もビットコインにとっていい年だったと言える状況になるとは思っています。仮にSegWitが通らなくても、ハードフォーク分裂のような展開があったとしても、外部の経済環境の変化、技術の進歩などを考えると慎重に楽観視していいのではないかと予想します。同時に悲観的に見ている人たちの主張も十分に理解できますがね。

 

というわけで今年も1年どうぞよろしくお願いします。

それでは。

 

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ビットコインの2016年を自分の記事で振り返る…

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残り数時間で今年も終わりですね。おそらくこの記事を読む人はそんなに多くないと思いますが(笑)、この1年を自分の記事で振り返ってみます。この1年はもう終わっちゃったと思うと同時に、個人的にもやりたいことも大部分は達成できたことも多いと感じていましたし、中々濃密な年でした。

 

ブログの更新が中々出来ない日が続いたり、記事の質が落ちてるのではないかというまことしやかな噂もありますが(事実!?笑)、来年も何か面白い話があった場合、重要な技術やプロジェクトの解説などを細々とこのブログも続けていこうと思ってます。特にやることがなかったので始めたブログにしては頑張っていると思います笑

そして、先日ビットコイナー反省会の年末特別回でも今年1年を振り返ったので、まだの人はそちらも是非見てください。そして今年のビットコイナーにやらせで選出されました笑

www.youtube.com

 

今年自分の記憶に残ってる記事

coinandpeace.hatenablog.com

 

小ネタ検定なんてやったなー!!笑

 

思った以上に受けてくれる人がいて驚いたのですが、タイトルの通り本当に役に立たない小ネタの質問が多かった記憶がありますw設問で覚えているのは、「ビットコインのGenesis Blockに刻まれたSatoshiのメッセージは?」「一番最初にビットコインを使ってICOをしたのはどのプロジェクト?」「VitalikがEthereum以前にかかわっていたビットコインメディアは?」「Dorian Nakamotoがインタビューを受けるのにメディアに要求したものは?」などです。


結構難しいんですが、まだ受けたことがなかった人は年末の暇つぶしに受けてみるといいかもしれません。全20問なのでちょっとしたクイズとしてはイケます。

 

(ちなみに答え合わせ記事はこちら

 

coinandpeace.hatenablog.com


こちらの記事はRootstockの概要をBTCNに寄稿した記事に関するブログ記事ですが、もはや何を書いたかは覚えてないですが、かなりまとめるのに苦労した部分そこそこいい記事が書けたんじゃないかと思います。Rootstockは来年重要になってくるプロジェクトの一つになる可能性があるので、自分も復習しなおしておきます笑

 

coinandpeace.hatenablog.com

 

今年前半に大きなインパクトがあったニュースがDMM.comのビットコイン決済受付でしょう(忘れてたけどw)このタイミングで便乗してcoincheckさんにお話をきけたので、インタビュー記事にしてます。

 

coinandpeace.hatenablog.com

 

取引所比較記事ですね。もうすでに古くなってしまっている気がしますが、各取引所にインタビューさせていただき、かなり細かいところまで話を聞いてきました。未だにやはりこの記事が一番アクセス数が多いですね。取引所のみなさま、ご協力ありがとうございました。

 

coinandpeace.hatenablog.com


今年はベトナム、シンガポール、台湾、アメリカ、スイスで現地のビットコイナーに話を聞いて来たり、現場の雰囲気を掴んできたのですが、その中でも特に一番印象に残っていて評価も良く、自分的にも中々いい記事がかけたなと満足しているのが、上記の台湾のファミマとビットコインの話です。

 

実は今台湾にいるので、上記のBitoExにも後日また話を聞いたんですが、上記の記事がきっかけでなんか日本の会社からコンタクトがあって、何か一部進展したりみたいなことがあったそうです笑このブログ読んでる経営者がいるんですねw

ちなみに台湾のビットコイン業界についてはさらに追加で何か記事を書こうと思ってますが、毎週ビットコイン勉強会があったり、月2のイーサリアムミートアップあったり、ある種日本が辿った状況に近いかもしれないですが、何かボトムアップで沸々と業界が成長して出来上がってきているそういうエネルギーを感じます。

 

coinandpeace.hatenablog.com

 

これはビットコイン&ブロックチェーン研究所用に書いた記事なのですが、面白かったですねー、偽サトシ騒動笑未だに現実に起きたことなのかよくわからないというか、こんな謎な事件が起きるのはビットコイン業界くらいのものかもしれませんwとりあえずチューリップトラストの出現を全力で待ちましょう。

 

coinandpeace.hatenablog.com

 

こちらの記事は書いたことすらもう忘れていたくらいだったんですが、今年前半The DAO前にイケイケになっていたイーサリアムに対して、平たく言えば冷静になった方がいいんじゃないのか、本当の試練はこれからなんじゃないのか、という内容の記事でした。まあ今振り返ってみるとここに書いたことは結構的を得ているところもあって、今イーサリアムは今年前半の見る影もないほど本当に苦しんでますね。復活するのか、それともこのまま沈んでいくのか、正念場は来年でしょう。

 

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こちらも元々サロン用に書いた記事ですが、いやー、The DAO事件はやはり今年一番印象に残っている事件です。リアルタイムでまさか後世に語り継がれる伝説が見れるとは、というのもありますし、色々考えさせられる重要な意味を持つ事件でした。

 

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今年書いたネタ記事の中では中々クオリティ高いものの一つです笑一体私たちビットコインーはいつまで苦難の日々を過ごさなくてはいけないのでしょうか…w

 

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そしてこのビットコイン合コン記事笑

 

なぜかプライベートと飲み代を犠牲に、自ら、ビットコイナーの虐殺を詳細に(気合入りすぎて長すぎ)レポートするという企画通りのクソ記事でした…。

ちなみにMUFG丸の内OL系女子と合コンする企画が実はこの後浮上していたんですが、くそビビりまくっててまだ開催していません。果たしてこの企画の第二弾は現実するのか…。こうご期待する必要はないでしょう笑

 

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そしてランダムに書いたKim.comの記事。彼は本当に面白い人ですね。

そして今だからこっそり言いますが、この記事書いた直後にKim.comからTwitterでDMもらったっていうね爆笑そして記事のリツイートもしてくれました。半端ねーっす、ドットコムさん。来年はBitcacheのおかげでビットコイン価格が爆上がりすると公言している人なので、どうなるのか期待しておきましょう。

 

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そしてやはり今年界隈に一番衝撃を与えたのがRarepepeでしょう(ある意味w)

この記事をきっかけに儲けるために暗号通貨に足を突っ込んでいたはずが、なぜかPepeアーティストデビューしてもう現実世界には戻れないほど、道を踏み外してしまった人たちが複数人出ています笑今は若干盛り上がりも落ち着いていますが、多分17年も何か仕掛けてくると思うので、もう一度盛り上がるタイミングがあるかもw

 

coinandpeace.hatenablog.com

 

これもかなりの内輪ネタなんですが、業界内の人からは高い評価をいただいたブロックチェイナーの分類記事笑

 

来年はダークサイドブロックチェイナーに対するビットコイナーの逆襲となるのか…。

 

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こちらはまじめに書いたSynereoの崩壊の話とICOのリスクなどに関する記事です。今のうちから予言しますが、17年はICOプロジェクトの崩壊が連発する可能性があるので、今のうちに心の準備をしておいた方がいいでしょう。

 

coinandpeace.hatenablog.com

 

これは特に説明不要でしょう。クリスマスはマイクハーン。

 

 

というわけで、思ったよりかなりのボリュームになってしまいましたが、今年もこのブログを毎日のように読んでくださる読者の方には本当にお世話になりました。ブログが活動の中心では今はないですが、啓蒙、告知、自分の勉強へのモチベーションもしくは単純に自分の自己満のためにもこのブログを始めて本当によかったなと思っているので(まさかここまでまじめに長く続くとは…!)来年もまたよろしくお願いいたします。とりあえず元旦からがっつり働いて17年の予測記事なども出そうと思っているので、来年も一緒にビットコイン、ブロックチェーンに関して濃い一年にしましょう。

 

追伸:CNPCOINの拡散協力配当について

 

今年中にみそぎをしなくてはいけないことの一つなのですが、ここ3か月ブログの拡散に協力してくれた人へのCNPCOINでの配当が配れていませんでした!(本当にすいません)Twitterでのリツイート状況をモニターしたりするのが手動で結構大変で、かつ更新頻度も以前ほど多くはないこともあり、今年を持って拡散協力でのコイン配布は終了しようと思います。このブログがここまで認知されるようになったのも特に初期に色々協力してくれた方たちのおかげで、その人たちに何かしらのインセンティブを提供するという点では上手くいったのかな、と思います。

もし自動化できるようなツールが出てきたらそのタイミングでまた再開してもいいかと思いますが、それまでは一度ここで打ち切ります!(ちなみにここ三か月分に関してはみそぎと記念として普段より多めに今まで協力してくれていた人たちにコインをこの後お送りします。遅れてしまい申し訳ない…)

後は、Tokentalkがいまいち不安定で今移動なども含めて検討しています。元祖国産トークンとしてCNPCOINを使った実験、交流などは来年も継続させていくつもりですので、こちらも今後とも是非よろしくお願いします。

 

それではみなさん、よいお年を。と言いつつまた明日から普通に働くんでまたすぐに会いましょう笑

 

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